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舗装とNIPPOの歴史

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お疲れ様です

梅雨に入り雨の日が多くなりました
現場も止まってしまいがちです

先日全員内業という日があり、以前NIPPOの研修で使われた
資料を拝借して勉強会を行いました

流れとしては

  • 道路や舗装の歴史、NIPPOの歴史
  • 道路の設計
  • 舗装の材料
  • 舗装技術や工法

などを勉強しました

今回は日本の舗装や親会社のNIPPOの歴史についてご紹介します

 

舗装というと近代のものというイメージがありましたが、紀元前2600年の古代エジプトでは
ピラミッド建設のためすでに舗装道路が整備されていたそうです
アスファルトも紀元前600年には登場していました
世界的にはかなり昔からあったんですね

1700年頃からイギリスでは舗装の耐久性の上がる工法が次々と開発され
道が整備されてきたそうです

参考資料:日本道路建設業協会
http://www.dohkenkyo.or.jp/techno/history.htm

 

日本で初めての舗装は1878年にできた橋です
岩倉使節団として欧米を見てきた由利公正さんが舗装に将来性を感じ、実現させたものだそうです
道ではなく橋が初めての舗装というのは意外でした

NIPPOの原点は1907年に発足した「中外アスファルト(株)」です
そんなに昔からあったとは驚きです

 

舗装が本格的に普及し始めたのは「道路法」が制定された1919年からです
関東大震災の後に都市改造が進み、昭和通りなどの広い道路ができました

大正から昭和になると急速にアスファルト舗装が広がったそうです
中外アスファルト(株)もいろいろな会社と合併し、「日本鋪道(株)」になりました

 

しかし太平洋戦争が始まり、空襲などで日本は荒廃してしまいました
終戦後、日本の一般道などで舗装されている道は5%にも満たない状況でした
しかもその内45%は自動車で通行できないような道です

軍や政府が道路整備を推し進め、3年後には建設省(今の国土交通省)が誕生しました
復興のため道路整備の機運は急速に高まりました

 

機械での施工が進められたのは1953年頃です
アスファルトフィニッシャーが国内初で輸入されました

日本鋪道でも自社開発した機械で舗装を短時間で完了させることに成功しました

同時期に日光にある「いろは坂」の舗装も行っていたそうです
修学旅行のバスで揺られたあの道はNIPPOが施工していたのかと思うと感慨深いです

 

 

日本経済は順調に回復し、1955年(昭和30年)頃から高度成長期に突入しました
1957年には日本初の高速道路の建設が始まっています
日本鋪道は試験工区の工事を特命で受注し、無事に完成させたそうです

1965年頃からは高速道路や空港などの大規模な舗装だけでなく
生活道路への舗装も進められていきました

 

1973年と1979年に起きたオイルショックにより高度成長期は終わってしまいました
省資源、省エネルギーが重要視されるようになり、公害問題や廃棄物処理問題も
大きくクローズアップされました

そんな中、日本鋪道はアスファルト舗装材の再利用、産業廃材のリサイクル利用や
低品質材料の安定処理(路床・路盤等)などの省資源技術や再生技術を開発しました

この技術は高度化されて現在でも活用されています

 

昭和60年代以降からは交通安全、景観など様々なニーズが求められるようになりました
ニーズに応えられるように日本鋪道では様々な技術を実用化させました

排水性舗装(パービアス)
透水性のアスファルトを表層に使うことで雨水を速やかに排水できる舗装です
水はねや水煙を防止し、騒音を抑える効果があります

凍結抑制舗装(ゴムロールド)
硬質のゴム骨材を舗装の表面に散布圧入することで、車両が通るたびにゴムがたわみ
路面に凍結した氷を破砕します

速度抑制舗装(スピードセーブ)
路面が滑らかに波打った舗装です
制限速度を超過すると車両が揺れて、運転者に速度抑制を促せます

切削型注意喚起舗装(ランドルストリップス)
路面の表面に一定間隔で凹型の切削溝を付けて、居眠り運転などで車線を逸脱した時に
ガタガタ揺れて運転者に注意を促せます
凹型のため損傷が少なく、維持費もあまりかかりません

 

そのほかにもテニスコートや陸上競技場などのスポーツ施設の施工も手掛けました

2003年には社名が「(株)NIPPOコーポレーション」に変更されました
今の「(株)NIPPO」になったのは2009年です
社名がコンパクトになりましたね

 

平成になり、現在に至るまで環境問題が深刻な課題となっています

NIPPOでは環境問題解決に向けた技術開発を進めています

中温化アスファルト混合物(エコファイン)
特殊添加剤「フォームセット」を用いて製造時の混合性や舗設時の締固め性を向上させたものです
化石燃料の消費を削減し、CO2の排出も減らせます

保水性舗装(クールポリシール)
空隙の多いベースアスファルト混合物に保水能力が高い特殊セメントミルクを合わせたものです
舗装内に保水した水が蒸発する気化熱を利用することで路面温度を抑制します

遮熱性舗装(パーフェクトクール)
舗装の表面に太陽光の赤外線を反射する特殊な樹脂を塗布することで
昼間の路面温度を10℃以上抑制できるものです
その結果舗装の耐久性も向上します
2011年にはこの技術で世界道路協会で最優秀技術革新賞を受賞しました

 

大まかにまとめたつもりがかなり長くなってしまいました

NIPPOでは、最近言われ始めたSDGsにも取り組んでいるそうです
トウケンとしても目標達成のためできることから取り組んでいきたいです

 

ご紹介した工法はこちらから詳しく見られます
(株)NIPPOホームページ 技術情報
https://www.nippo-c.co.jp/tech_info/index.html